WORKS

空に開く竹インテリアの家

彦根城の徒歩圏内というロケーションに建つT様邸。東南~北西方向に細長い敷地を利用して、4つのブロックを廊下でつなげたような外観が印象的です。ブロックとブロックの間には中庭を設け、いたる所に奥様が毎日お手入れされる樹木やお花が植えられています。また、各ブロックそれぞれが空に向かって大きな開口部を備えることで、豊かな陽光や青空、時には夕焼けや満月を採り込むことができました。
設計は大阪の井上久実設計室。光と風のとらえ方、キッチンの使い勝手、リビングの居心地、従来の和風とは一線を画した和室の佇まいなどについて、施主様のさまざまなご要望を女性設計士ならではの視点でプランやディティールに落とし込んでいます。
また、施主様の家業である竹材を、建具やインテリアとして取り入れることにより、シャープな空間の中に柔らかなアクセントが生まれました。

OUTLINE

建築地:
滋賀県彦根市
構 造:
木造(在来工法)
敷地面積:
278.19m²
延床面積:
209.45m²
1F床面積:
155.92m²
2F床面積:
53.62m²
竣 工:
2016年10月

VOICE

「リタイア後は彦根城の近くに暮らしたい」お城や緑の多い公園が近くにあることで、家の中に閉じこもらず毎日気軽に散歩へ出かけられるのでは。そのようなお考えから始まったT様の住まいづくり。これは、同じく城下町・金沢ご出身の奥様が、ご実家の住みよい周辺環境を思い出しての発案であったとか。「休日の朝はお城の周りを歩いてます。だいたい1時間弱かな?四季折々の緑、そして春の桜がとてもきれいなんです」とご主人。

「設計は最初から建築家へ依頼することに決めていました」とご主人。建材を扱うお仕事柄、建築家の作品を目にする機会は多く、そのようなご経験から何名かの建築家を候補に上げ、作品を見ながら奥様とご相談。「いずれも私の好みに合う方ばかりで迷ったんですが、その中で井上久実先生の作品に目が留まりお願いしようと。女性建築家なので、家事動線などについても相談できそうと思いましたし」と奥様。「そして、井上先生から『滋賀で建てた事例がありますよ』と教えられ、見学させてもらったのが大輪建設の大橋社長邸だったんです。大橋邸のプランや各部の丁寧なつくり込み、また生活動線や収納の考え方は、実際のお宅を拝見することによって、ずいぶん参考にさせてもらいました」

大橋邸をご覧になられて、施工も大輪建設へ依頼することに。「素人目にも施工のレベルが違うなと感じました。施主のこだわりや建築家の設計意図を正確に施工へ反映するには、やはり豊富な経験と技術がある会社にお任せしたいなと。また、井上先生との協業も複数の案件で経験されているとのことで、お互いのコミュニケーションも安心かなと考えました」とご夫妻。「それに、設計の井上先生、大輪建設の窓口となっていただいた大橋常務、そして私、3人とも女性ということで、暮らし方からメンテナンスに至るまで、より深い検討ができたのもの大きなメリットでした」と奥様。

プランにおけるご要望は?の質問に「光と風をたっぷり取り込む家、そして草木が育つ庭を眺められる家でした」と奥様。細長い敷地に複数の中庭を設け、各室とも空に向かった開口をもたせることで、独特の外観の建物になっていったそうです。また、内部は「できるだけ物が表に出ないように、収納するものとされる場所とを綿密に詰めていきました」その成果が、シンプルでスタイリッシュな空間づくりとつながっています。さらに、「細かな寸法や仕上げ、素材の質感についても井上先生と妥協することなくひとつひとつ決めていきました。ただ、そんなこだわり抜いたディティールに大輪建設の監督さんからは『現場泣かせの案件でした』と後々お聞きして、申し訳なく感じました」と奥様。「竣工後も何かあるとご相談させて頂いています」

ご主人いわく「この家をつくるにあたって、私の要望は『家業である竹製品を使うこと』と『お風呂と外がつながっていること』その2つだけでした」。その他の全ては奥様のご希望を形にされていったそうです。奥様からすれば「私のわがままを100%叶えてくれました」とのこと。これには井上先生からも「ほんとうに幸せですね」とお言葉をいただいたそうです。

観光地のすぐそばに立地しているにもかかわらず、周囲の賑わいとは隔絶された、ご夫婦とワンちゃんとのゆっくりとした時間が流れていました。「井上先生、大輪建設さん、そして私たち、三者で丹精込めてつくったこの家をいつまでも大切にしていきたいです」。

T様イメージ

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